フジヤマ・本七合目〜九合目

トレッキング

本七合目の山小屋、見晴館に泊まった話。夜中に眠れなくて、うだうだしてたのですが朝4時頃、一度トイレに起きました。標高3000メートルの明け方は寒く、Tシャツの上にユニクロのフリースを着てもちょっと寒いぐらいの気温です。

外に出ると、4時50分頃日の出と聞いていたのですが、4時30分頃にはうっすらと朝焼けが始まっていました。これは大変と、防寒の準備をしてカメラを担いで、カメラを固定するための場所取りですよ。さすがに三脚は重くて持って来れませんでした。

富士山七合目からの朝焼け。何ともきれいなグラデーションです。
足下の雲海。本当に雲の海が広がっていました。

ガタガタと震えながら日の出はまだかと何枚も無駄にシャッター切っていて、帰ってみてみたら日の出までの同じような写真が50枚以上ありました…。でも時間が来ると、お日様が雲の下から顔を出しました。色の表現が難しいのですが、僕が人生で見た日の出の中で最も赤い大陽でした。写真ではオレンジになっていますが、もっともっと赤い大陽です。

ご来光の撮影会が終わって、一度布団に戻ります。右足と頭はまだ痛くて、どうしようか迷いましたが、頭痛薬を飲んでみたところ、足の痛みも取れました。これなら頂上まで持つかなー、でもお鉢めぐりは無理!と思いつつ、登山続行に決定です。

朝5時半から朝食です。僕は朝ご飯は一応何か食べてから会社に行くのですが、薄いインスタントコーヒーと、菓子パンひとかけらです。で、出た朝食はどんぶりに大盛りの白米ご飯と、3種類ぐらいのお新香、味付け海苔、具がたくさん入ったお味噌汁です。味噌汁は助かりました。なかなか食が進みませんでしたが、おいしくいただき、出発の準備をします。装備を見直してみると大体湿ったままで、靴下だけ新しいものに履き替えました。Tシャツの上にフリースを着込み、その上にレインジャケットを羽織ります。トレッキングパンツの上からレインパンツを履き込み、湿ったままの帽子をかぶって出発です。外は晴れています!次に目指すのは八合目!

八合目は本七合目からすぐ見える位置にあり、吉田口からの登山者と合流する場所です。また、夜中出発して頂上からご来光を見てた人たちの下山者達とも合流するのでものすごい人でごった返していました。

あの人混みに突入です。

痛み止めを飲んだため右足の痛みはだいぶ治まり、昨日の七合目よりいくらか楽になっていました。少し登りはじめるとすぐ汗が吹き出し、中に着ているフリースを脱ぎました。またこの時間、大陽が出てきて急に暖かくなってきているようで、カメラのレンズの結露がひどかったです。前玉と後玉は外気に晒して落ち着くのですが、中玉はどうしようもできなく、ファインダーを覗いてもグレーだし、ピントも合わず、写真を撮ってもぼやけてしまいます。なので、あんま撮れていません。

八合目の渋滞です。

歩いて30分程度で八合目に到着。標高3270メートル。ここは八合目の看板も人混みで見当たらず、あまり休みもせずに先に進みました。

本八合目に到着。

さらに40分程度登り、本八合目に到着。標高3380メートル。景色を見る余裕もなくとにかく人で渋滞しています。こういうのが本当にいやだったんですよね。本八号目に着く頃には結構疲れて、ベンチで少し休憩しました。辺りには具合の悪そうな人が結構いて、登山道の脇で顔色の悪い人やぐったりして寝てる人がちらほら出てきていました。たまにリバースの残骸も。

本八合目を過ぎると、一気に人が減りました。登山道と下山道は別なのですが、所々共通の道があり、八合目付近は下山者が多かったのかな。空気が薄く、足取りが重い中、九合目を目指します。

そういえば九号目に行く途中、八合五勺って言うところがありました。写真撮りたかったのですが結露マックスで撮影できず。

九号目を目指している途中、ふっと身体が軽くなる瞬間があって、そこから足の痛みがずいぶん無くなりました。息切れもあまりしなくなって、そこから妙に調子が良かったです。まあ僕に何かが舞い降りたのでしょう。富士山はきっとそういう山です。

八号目から1時間ほど歩いて、九号目に到着。標高3600メートル。ここでザックをおろし、休憩することに。しばらく休んでいるとなんとあの2匹のビーグルが上がって来るではありませんか!

ビーグル恐るべし。僕らと同じスケジュールだったんだね。なかなかの心肺機能を持っているようです。

頂上まであと少しです!

トレッキング